【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?


「雨野。大丈夫だから」


「……っ、」



葵くんは私の胸のうちを読み取ったみたいに言った。


安心させてくれる葵くんの声が染み渡る。



「────俺が絶対、お前のこと守るから」



ドキドキして堪らないのに、なぜか胸がキュッと切ない音をたてた。


私は葵くんの胸の中で、もう一度願う。



どうかこれ以上、悪いことが起きませんように、と。

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