【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?


* * *


午前中、私の出番のひとつの競技である綱引きは無事に終わり、順位は5クラス中2位……!!



「あと一歩だった!でも、すごい大健闘だったよね!」


「うんうん!作戦も上手くいって本当によかったよ!ね?“ アマゾラちゃん ”!!」



同じ綱引きメンバーの隣のクラスの女子が声をかけてくれる。



「う、うん!みんなと戦えて私も嬉しいし、来年はもっと頑張ろうね!」



自然と笑顔になれていたと思う。


“ アマゾラちゃん ”。


一緒に練習を重ねていくうちに、彼女達は私のことをそう呼び始めた。


この名前をからかわれることは過去にあったけれど、嬉しかったのは親しみをこめてそう呼んでくれてるってわかるから。



彼女達と別れクラスの待機場所へと戻ろうとしたら、



「アマゾラちゃんって、お前のこと?」


「葵くん……っ!?」



もしかして、今の聞かれてたの……?

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