【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
*お風呂は別でお願いします
帰り道、誰かに見られたらどうするんだって心配もあったけれど。
家に帰る時も護衛……。
とのことで、葵くんは朝と同じように当たり前に私の横に並んで帰った。
マンションのポストも確認してくれたけど不審な手紙はなく、少し胸を撫で下ろした。
そんな私に葵くんは「油断すんな」と忠告した。
────それからというもの。
数日間はそんな毎日を繰り返していて、この先の身の回りの当番決めもした。
例えば、外に出るゴミ出しと洗濯物を取り込む係は葵くん。
洗い物とお風呂掃除は私、買い出しは二人で。
「俺こういうの初めて見たんだけど」
……と、葵くんがARMY(軍)パンツをひらひらさせるもんだから、私は赤っ恥をかかされたこともあった。
「やっ、やめてよ……!!お母さんがいなくて……洗濯物が溜まってて、それで、仕方なく履いたの!」
葵くんと母親を相手に異議を申し立てたい……。