【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
*過保護な葵くん
───今日は木曜日。
ゴミ出し当番を終えた葵くんと一緒にマンションを出た。
「問題なさそうだな」
「よっ、よかったぁ……」
ポストをしっかり確認してくれたのだけど、不審なものは届いていなくてちょっとだけ安心だ……。
5月も二週目に突入したおかげで、朝からカーディガン一枚でも十分温かい。
そろそろ体育祭の種目決めが始めるって海ちゃんが言っていた。
そんなことを考えながら歩く私の隣には、
「………葵くん?やっぱり少し寝た方がよかったんじゃない?」
非常に眠そうな顔をした葵くんの姿がある。
「お前なぁ……」
私が境界線を越えてしまったことについては、ルール違反なため、もちろん反省している。
寝不足な葵くんとともに学校へ向かった。