【完】ねぇ、もっと俺に甘えてよ?
「……あれ?葵くん、昨日やっぱり眠れなかったんじゃ……」
「さぁ?」
「あー!誤魔化した!」
「誤魔化したんじゃない。お前がちゃんと眠れてるか見てただけ」
「っ!?」
「それなら文句ないだろ?」
葵くんがウチに来てからまもなく10日は経つだろう。
私……思ったんだけど。
葵くんってちょっと過保護な一面があるんじゃない……?
だけど、
「文句ない……よ?」
私がそう答えると葵くんが目を丸くした。
だって、この前の夜の出来事で、あんなに怖い思いをしたのに。
葵くんがいるおかげかな……。
不思議と、今夜も安心して眠れそうな気がするんだよ。