シャンパンパレード
「アイちゃんの場合は筋肉が付いたのよ。筋肉は脂肪より重いって授業で教えたの忘れたわけ?」
天の救い。
保健室に戻って来たのは養護教諭で僕ら応援部の顧問『男女嶋(あめじま)トオル』先生。
ちにみに先生は男だと言われなきゃ分からないくらい学園で有名な美人な“オカマ”です。
「アイちゃんは運動した事ない痩せっ子なんだもの、その身体をちゃんと毎日ご飯食べながら鍛えたら身体が締まって体重が増加するに決まってんじゃない」
「はっ、なるほど!!」
思わず声を上げて、同じくらいデブったわけじゃないことにホッとしてると隣でチッと舌打ちが聞こえてきました。
「じゃあ太ったんじゃねぇのか。俺は“ぜい肉”が付いてたから痩せたっ!」
「し、知ってるよ。痩せで良かったじゃないですか、ユウちゃん…」
「どうでも良いけど勝手に保健室の鍵持ち出しちゃだーめ!探したじゃないの〜」
「「「すいませーん」」」
プクーッと頬を膨らませて怒る男女嶋先生に3人揃っで謝ると、ぴっと先生は一枚のレターを取り出して僕らの前に差し出した。
「応援部繁盛してんじゃない。ほら、次の依頼が来てたわよ」
「あぁ、これはどうも」
僕が受け取ってそれを3人で開いて見ると僕らは揃って「ゲッ」と顔を青冷めました。