わたしには刺激が強すぎます。
2)音楽準備室
怒涛の告白から、丸1日が経った。
「────ということで、私は尚くんに告白しました!」
「意味わかんねーよバカかよ人生やり直せ」
今は昼休み。
ゆりちゃんに一連の話をすると、それは一蹴された。
昼休みの中庭は、生徒たちに人気のスポットだ。
私とゆりちゃんも、いつもここに置いてあるベンチで昼ご飯を食べる。
ランチボックスを開けると、敷き詰められたたまごサンドが現れ、思わず落ちそうになったヨダレを拭った。
「絶対これは恋だよ。だって、すごくドキドキしたんだよ!?」
「そんなの誰でもドキドキするわ」
しかめっ面のゆりちゃんは、袋から半分出したコッペパンをちぎっては口に放り込む。
ゆりちゃんに言うと、こういう返事が返ってくることはわかっていたけど。
だけど初めて恋をしたっていうのに、親友に話さないわけにはいかない。
…っていうか、隠しても光の速さでバレると思う。