わたしには刺激が強すぎます。
昼休みを知らせるチャイムが鳴ると、すぐに尚くんは立ち上がった。
もしかして…また、女のところ?
チクリと、感じたことのない痛みが胸を刺す。
あれ…なにこれ。
私は痛んだ胸を抑えた。
初めてキスシーンを見てしまったときは全然平気だったし、むしろそれがきっかけで尚くんのことを好きになったくらいなのに。
なのに今更、なんでだろう。
今他の女の子に会いに行ってるのかもって思ったら……なんか、嫌だ。
私が誘っても断ってばっかりなのは、本当に好きな人ができた、とか…?
「っゆりちゃん、ごめん。」
いつもの中庭のベンチ。
私はまだ半分くらいしか食べていないお弁当に蓋をすると、立ち上がった。