わたしには刺激が強すぎます。


辺りを見渡しながら、休み時間の騒がしい廊下を小走りで駆け抜ける。


尚くんのいそうなところ…。
教室にはいなかったし、保健室は保健の先生いたし…。


もし西條先生と"あそび"をしているとしたら。
先生の担当は…音楽。


私は直感で、音楽室へと向かった。


音楽室のある校舎は、専門教科の授業で使用するだけの教室しかなくて、昼休みの今は静まり返っている。
静寂な空気に、ペタペタと私のスリッパの音だけが響く。


音楽室の手前。
"音楽準備室"と書かれたあまり聞き馴染みのない教室の前で私は足を止めた。
なぜかここだけ、電気がついている。


…誰かいる?

< 50 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop