わたしには刺激が強すぎます。


──────やっちゃった。
尚くんを問い詰めたい一心で、気が付けば尚くんと女の前に仁王立ちをしていた。


軽い興奮状態の私は、呼吸が荒くなる。
だけど、絞り出した言葉は震えて情けないものだった。


「私の方がきっと、ドキドキさせられるよ?」


…何言ってんだろう、私。
そんな自信なんて全然ないくせに。
なんでいつもこんな風に突っ走っちゃうんだろう。


「菅…」

「こわーい」


尚くんは立ち上がろうと膝を立てたけれど、隣の女がそれを阻止するかのように、尚くんに抱き付く。


その女は近くで見てもやっぱり美人で。
なんだか、自分が恥ずかしい。


そりゃあ私なんて、相手にされないわけだ。


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