わたしには刺激が強すぎます。


「今なんて…」

「なんもない」

「そんなっ」

「明日、行こっか。」


聞こえなかった言葉が気になるけれど、今度ははっきり聞こえた。
私はキョトンと、目を丸くする。


「激辛チキンだっけ?」


そんな私に畳み掛けるかのように、尚くんはまた理解するのに時間がかかることを言った。


何で気が変わったの。
何なの、尚くんの頭の中はどうなってるの。


だけど……嬉しい。


どんな感情も、その気持ちに勝てるものはないらしく、単純な私の頬の筋肉はゆるむ。

< 58 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop