わたしには刺激が強すぎます。
同じものを2つ、私の分まで買ってくれた尚くんは、さすがだ。
いいタイミングで椅子が空き、私たちは座った。
「ホットのタピオカなんて初めて見た!美味しそう!!」
店のロゴが入った可愛い紙コップに、ギリギリまで泡が乗っていて、今すぐ口を付けたい衝動に駆られる。
「ストローじゃなくてスプーンなんだねっ」
じわっと溢れ出たヨダレをゴクリと飲むと、尚くんがプッと吹き出した。
「さっきまで怒ってたくせに、ほんとわかりやすいわ」
「なっ」
…すっかり機嫌が治ったこと、見抜かれた。
なんだか恥ずかしい。
「い、いただきます!」
「どーぞ」
私は逃げるように、紙コップにに口を付けた。