わたしには刺激が強すぎます。
プイっと顔を背けると、尚くんが私の腕を軽く中指で弾いた。
「人と来たの今日が初めてだわ」
「えっ」
想像とは違う、むしろ想像を遥かに上回るくらいの嬉しい返事。
思わず声が上ずった。
私が初めてだって…!
だけど私の口は、喜んでいるのを隠すように捻くれたことを発する。
「や、やっぱり友達いないんじゃん」
「うっさいわ」
「なんでいつも、クラスの男子とかと喋ったりしないの?」
尚くんはタピオカをすくったスプーンを、口の手前で止めた。