わたしには刺激が強すぎます。
それは、ずっと気になっていたこと。
普通に明るくて、子どもみたいな一面もある尚くんなのに、なんでいつも1人でいるんだろうって。
だけど、このタイミングで聞くのは違ったのかもしれない。
視線を下げた尚くんに、私は少し後悔した。
「男とどう絡んだらいいかわかんねえもん」
尚くんは再びスプーンを動かし、タピオカを口へと運ぶ。
「俺みたいな奴うざいだろ?めっちゃモテるし」
尚くんは嫌味っぽく言ったつもりかもしれないけれど、私にはそうは聞こえなかった。
もしかして尚くん、不器用さん…?
いつもどちらかというと態度がでかい尚くんが、今は少し小さく見えて。
なんだか胸が、ぎゅって、苦しくなって。
「…もったいない。」
気が付けば私の口からは、本音が漏れていた。