わたしには刺激が強すぎます。
空はいつの間にか暗くなっていて。
そろそろ帰ろう、と私たちは席を立った。
すると、立ち上がったと同時に、私はあることを思い出す。
……ちょっと待って。
もしかして。もしかしなくても。
私、尚くんのことドキドキさせるの忘れてない!?
本気の恋愛の良さ、伝えられてなくない!?
すっかり目的を忘れていた。
またやっちゃったよ…。
はあー、と深いため息を吐くと。
「次は、ドキドキさせて。」
私の心の中を見透かした尚くんが、顔を近づけてきて、そう言った。
不意打ちで、火傷したかのように熱くなった頬を抑える。
…っていうか。
尚くん今、次って…?