恋のお話。
その笑顔に、惹かれました。
午前7時46分。上り電車の2車両目の前の方。
学生やサラリーマンで賑わう朝の電車で、一際輝いて見える人。
(…今日もいた。)
電車のドアに凭れかかって、気怠げにスマホを眺めてる。背が高くて、ツンツンした髪。ゆるっとしたベージュのカーディガンに、紺のスラックス、臙脂のネクタイ。あの制服は、南高校の制服だ。
私の通う東高校は、南高校の最寄駅より2駅手前。
彼は私より前から乗ってて、後に降りる。
名前も知らない電車の君、私は彼に惹かれている。
ガタンゴトン、朝の電車の音は忙しない。参考書に目を落としながら、たまに停車駅を確認するフリをして、彼を見る。
名前はなんて言うんだろう。彼女はいるのかな。電車に乗る時、おはようって言い合えたらどんなに幸せだろう。
そんなことを考えながら、今日も恋焦がれるだけ。
午前7時46分。上り電車の2車両目の前の方。
学生やサラリーマンで賑わう朝の電車で、一際輝いて見える人。
(…今日もいた。)
電車のドアに凭れかかって、気怠げにスマホを眺めてる。背が高くて、ツンツンした髪。ゆるっとしたベージュのカーディガンに、紺のスラックス、臙脂のネクタイ。あの制服は、南高校の制服だ。
私の通う東高校は、南高校の最寄駅より2駅手前。
彼は私より前から乗ってて、後に降りる。
名前も知らない電車の君、私は彼に惹かれている。
ガタンゴトン、朝の電車の音は忙しない。参考書に目を落としながら、たまに停車駅を確認するフリをして、彼を見る。
名前はなんて言うんだろう。彼女はいるのかな。電車に乗る時、おはようって言い合えたらどんなに幸せだろう。
そんなことを考えながら、今日も恋焦がれるだけ。