恋のお話。
「その時から見てて…その、笑顔が可愛いなって。」

口元に手を当てて目を逸らす彼。私は目まぐるしく押し寄せる急展開にパニック状態。

心臓が飛び出そうなくらいドキドキしているのだけはわかった。

「話しかける勇気が出なかったけど、生徒手帳落とした時チャンスとか思っちゃって…。よかったら、LIME教えてくれませんか?」

今度は真っ直ぐ私を見つめてスマホを差し出す。
ホントにホントに、夢じゃないよね?

「もちろん!喜んで!…よろしくお願い、します。」

緊張と嬉しさと驚きで、顔がカッカと熱いけど、私は間髪入れずに頷いた。


名前も知らない電車の君は、私の好きな人になった。

(完)
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