冷酷王子は子リス姫を愛でる
着替えを持ってきたリーナに、また部屋を追い出されたので、仕方なくアレンの部屋へ。



「キャサリン様は?」

「着替え中」

「顔色が、昨日と全く違う。このまま維持できればいいんだけど…」

「できないだろうな。今はキャシーの力が入ってる状態だ。これが抜けたら、いつも通りになる」

「そっか…。ムリはしないでほしい」

「しない。キャシーに怒られそうだからな」



着替えが終わったキャシーは、昨日のブルーのドレスではなく、今日はピンク。



なにを着ても似合う。



朝食を一緒に、ということになり、向かい合って食べる。



「ハネムーン、行きたいところはあるか?」

「アンドリュー様にお任せします。私、もっとこの国のこと知らないと…。どの国が友好的かとか、よくわからないので」

「なら、サネルの国はどうだろうか。暖かい場所だと聞く」

「行ってみたいのですね?」

「まぁ、そうだな」

「アンドリュー様が行きたい場所は、私も行きたいです」



結婚までに決めることは山のようにある。



一刻も早く、今日のように一緒に朝を迎えたい。



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