冷酷王子は子リス姫を愛でる
時間通りにやって来たデイジー様に、冷やした焼きプリンを出した。



「これは…」

「プリンと言う食べ物ですわ。お砂糖とミルク、卵で作れますの。しかも、今日のミルクは料理長からいただいたバブルバッファローのミルクですから、濃厚で美味しいですのよ」

「バブルバッファローとは…魔獣ですか?」

「はい。ミルクが泡で出て来るのですよ。魔獣と言っても、ほとんど普通の家畜と一緒ですよ」

「お詳しいのですね…」

「料理が趣味なので」

「もしかして、これを作ったのはキャサリン様…?」



頷けば、驚いた顔をされてしまった。



そりゃあそうだ。



これでも一応一国のお姫様なのだから。



「あっ、変な物は入れてないので大丈夫ですわ‼︎」

「ふふふっ、そんなこと考えておりませんよ」



大人っぽい雰囲気のデイジー様は、落ち着いた印象がある。



お淑やか…。



見習わなければ…。



きっとムリだと思うけど…。



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