冷酷王子は子リス姫を愛でる
俺の騎士であり、幼い頃からの友人のアレンは宰相の息子で、何を犠牲にしても俺を守ると、誓いを立てている。



が、痛いことが嫌いで、人を傷つけるのがイヤだとうい優しい性格の持ち主。



これで騎士というんだから笑えてくる。



アレンの騎士としての実力は、騎士団長とも渡り合えるほど。


『僕、戦争やだ。誰も殺したくない』と、死にそうな顔で俺に愚痴を零し、このままではアレンが自害すると焦った俺が、俺付きの騎士にした。



いざとなれば、俺の盾になるというが…。



アレンより俺の方が強いので、そんなことにはならないだろう。



ソファーに横になった俺と、震える手でアイスピックのような器具を持つアレン。



「し、消毒しなきゃ…」

「あぁ」

「いた、痛い…よね?」

「痛いだろうな。間違っても内臓に傷つけんなよ?」

「そそそそ、そんなことには…やっぱりお医者様に…」

「お前がやらないなら、ピアスは外さない」

「わ、わかったよ‼︎」



どうやら、俺の幼なじみは本気らしい。



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