冷酷王子は子リス姫を愛でる
【アンドリュー】



久しぶりに父と食事をする。



俺やリオの私生活にはあまり口を出さず、会えば毎回国政の話。



「兄様、おいしーですね‼︎」

「そうか、それはキャサリンが作ったのだ」

「キャサリンお姉様が?魔法ですね」



好き嫌いはあまりないけど、食の細いルイが口を汚しながら食べている。



生姜焼きと言ったか…。



濃い目の味で、一緒に出された白米と食べると、米のうまさが際立つ気がする。



「なかなか、うまいではないか」

「えぇ、ショーユは幅広く料理に使えるもの。使い方と一緒にこれを広めれば、経済は潤うこと間違いなしかと」

「これも、そのショーユとやらが使われているのか?」

「はい。それは我が正妃になる、キャサリンが自らの私室で作った『炊き込みご飯』というものです」

「食に対して、あまり興味がなかったが…食は大事なのかもしれんな」



父親である国王陛下が、めずらしく褒めた。



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