冷酷王子は子リス姫を愛でる
いやいや、もう材料使い切っちゃったし、2つしか作ってないし…。



「ねぇ、これ食いたい…」

「これは私のですわ、リオ王子殿下」

「ちょっとだけ‼︎」

「イヤです」

「デイジー様は冷たいなぁ…。今から食うの?」

「えぇ、作るとこをずっと見ていたのでもうお腹ペコペコなのです。なので、あげませんわよ」

「ケチ〜…。じゃあ、はい」



スプーンを手にしたリオ王子が、オムライスを掬ってデイジー様にあーん…。



えっ?



これは、大丈夫なの?



「ほら、早く食べないと、俺が食べちゃうよ?」

「だ、ダメですわっ‼︎」



デイジー様もパクッと…。



あの、一応デイジー様はお兄様のお嫁さん…。



「おいっしー‼︎」

「次はこの塊にする?」

「えぇ‼︎」



パクパクと食べるデイジー様を見て、味の保証はできたのですが…。



「隙あり」

「あっ‼︎」



デイジー様が食べたスプーンで、リオ王子がオムライスを食べた。



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