冷酷王子は子リス姫を愛でる
アレン様がほっとけと言うので、私はまずアンドリュー様の執務室へ。



「これまた、ずいぶん可愛らしいものを作ったな」

「お子様ランチです。目で見て楽しめて、食べても美味しいのですよ」

「ん?リオを使いに向かわせたはずなのだが…」

「あっ、デイジー様ともう一つのお子様ランチを分け合って…奪い合って?食べてらっしゃいます…」

「リオとデイジーが?」

「あっ、えっと…」

「構わん。好きにさせておけ。デイジーがなにをしようが、口出す気はない」

「どうしてです?アンドリュー様の側妃になられるお方ではないですか。さすがに側妃になる方の浮気は…」

「正式に婚約を結んだわけでも、契約をしたわけでもない。今はただ、この城で『花嫁修行』をしているだけの状態だ」



そういうもの?



マリアンヌ様も、そんな状態だと、アンドリュー様は教えてくれた。



お子様ランチを持って、ルイ様の部屋へ向かう。



ケガが酷かったらどうしよう…。



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