冷酷王子は子リス姫を愛でる
安心してルイ様の部屋を後にした。



結構力を使ったなぁ…。



「改めてすごい力だ」

「そんなことないです。使い道がよくわかりませんし」

「俺の力もだ」

「アンドリュー様の力は、リオ王子からおにぎりを奪うための力では?」

「俺は今、キャシーにからかわらているのか?」

「ふふっ、いつもの仕返しでっ…」

「俺の力は、こいういことにも使える」



急に抱きしめられた。



廊下にいたはずなのに、一瞬で景色が変わる。



えっ?



ここはアンドリュー様の…寝所?



「瞬間…移動…?」

「一度でも行ったことがあれば、そこへ瞬間的に飛べる」

「うそ…」

「からかわれたままでは、男としてのプライドが許さなくてな」

「い、意地悪な顔…」

「どうする?このまま押し倒してもいいか?」

「ダメですっ‼︎」

「ククッ、リス」



り、リス⁉︎



それは悪口ですか⁉︎



「まぁ、そんな時間はないのだけれど」

「そ、そうですよ‼︎」

「楽しみは初夜まで取っておくことにしよう」

「しょ、や…」



そうなるのか。



私、心の準備をしなきゃいけない?



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