冷酷王子は子リス姫を愛でる
キスすれば、元に戻った瞳。



なんだ、今のは…。



ものすごく、残酷なことを考えた。



自分の欲だけで、他の者のことなんか全く頭になくなって。



「アンディ…?」

「怖いな、俺…」

「どうして?」

「お前を壊しそうだ…」

「大丈夫だよ、私が止めるから」

「キャシー…」



ダメだ、この力が怖い。



散々苦労させられて、やっと光りに出会ったのに。



まだ俺を苦しめるのか。



「私、アンディになら壊されてもいいよ?」

「えっ?」

「あなたが地獄に落ちるなら、私も一緒に連れてって?」

「ははっ、すごい殺し文句だな…」

「愛してるの、アンドリュー」

「俺もだ、キャサリン」



それから時間なんかあってないようなもの。



とにかく、キャシーと繋がっていたかった。



何度も黒に飲まれそうになる。



その度、キスをする。



キャシー、キャシー、キャシー…。



心の底から、愛している。



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