冷酷王子は子リス姫を愛でる
そして、俺の体に刻まれた魔力抑制のための陣がキレイに消えている。



「はははっ、もう、魔力が溢れてくる気がしない‼︎」

「本当、に…?」

「あぁ、もう、俺は大丈夫だ」

「よかった、アンドリューっ…」



抱きつかれて、泣かれて。



夜中に俺が苦しみ出して、意識がなくなった俺を一晩中心配していたキャシーにキスをした。



あぁ、キャシーの魔力も感じない。



完全に、普通の体になったんだ。



「融合って、どういうこと…?」

「実感はないが、もっと意地悪になったのかもしれない」

「えっ、それはちょっと…」

「アレンのところへ行ってくる」



アレンも、俺を見て驚いていた。



目の色が変わるなんてこと、前例がないのだから。



だけど、話をすればアレンも涙を流す。



火の魔法は今まで通りに使えるし、闇の魔法も使えた。



この先、国を引っ張っていく俺には、絶対的に必要なフィンの思考。



どうやら、俺は今やっと、完成したようだ。



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