冷酷王子は子リス姫を愛でる
調べが着くまで、マリアンヌは監禁状態になるだろう。



ハァ、あっちから仕掛けてくれて助かった。



やっとアイツを追い出す理由ができた。



「アレン、宰相に今日のことを報告しておいてくれ。ついでに、もう側妃は連れてくるなと伝えとけ」

「かしこまりました。後の処理はお任せください」



アレンをマリアンヌの部屋に残し、ひとりで廊下を歩く。



体が熱い…。



俺やリオでなければ、ひとたまりもないであろうこの薬。



俺やリオは、たまに毒を盛られて生きてきたからな。




一般的な毒なら、体を毒に慣らしているので効かないはずなのだが。



「ハァ…クッ…」



治れ、熱…。



こんな状態でキャシーに会ったら、思いのままにめちゃくちゃにしてしまいそうだ…。



この状態ではとてもじゃないが会えない。




「いかがしました⁉︎」

「媚薬のようなものを…。中和してくれ」

「診察室へ参りましょう‼︎」



叩き起こす形になってしまった王宮医師と診察室へ。



< 314 / 440 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop