冷酷王子は子リス姫を愛でる
笑顔でやり過ごす。



それがいちばんの防御。



お茶会が終わると、ジョアンとリーナが毎回のようにマシンガントーク。



主に姑たちの悪口だ。



デイジーはいいな…。



リオ王子の妃なのに、何も言われない…。



気分転換でもしなきゃ、やってられないわ。



「ジョアン、明日城に来る前に市場でお魚を調達して来てくれないかしら」

「明日ですか?わかりました」



ジョアンはマルコとふたりで王都に家を借りて住んでいるので、毎日通いで城に来ている。



最近はマリーナルから冷凍の魚が届くようになったので、魚屋ができたんだって。



アンドリュー様が派遣している冷凍術の使える魔導師のおかげで魚が食べられるのだ。



リチャードにも食べさせたいし、ジェードもきっと気に入ってくれる。



料理長にも魚の調理法を教えてくれと言われているし、明日は料理をしよう。



「疲れた…」



マリアンヌ様のこともあったし、なんだかとても疲れた…。



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