冷酷王子は子リス姫を愛でる
可愛い…。



どうしてこんなに可愛い子を傷つけるのだろう…。



「何があったの?」

「役に立たない獣人崩れみたいです、僕」

「そんなことないわ。あなたを見てると私は癒されるもの。アンドリュー様のために頑張ってることも、ちゃんとわかっているの」

「僕、今から訓練場に行きます‼︎誰にも負けたくないから、鍛錬します‼︎」

「えっ?帰ってきたばかりじゃない…」

「体力はたくさん余ってるのです‼︎」



心配になり、一緒に訓練場にやって来た。



ここでは騎士や見習いや王都の警備隊が多く訓練に励んでいる。



新しくできたばかりの、キレイな訓練場は、シャワー設備も食堂もあり、トレーニングルームまで完備されている。



「えっ、正妃様っ⁉︎」

「ごめんなさい。ジェードが訓練を受けたいようなの。心配でついて来てしまって…」

「おっ、ジェードじゃないか。今日はずいぶんステキなレディを連れてるな」



この人は城内管轄の警備隊長さんだったはず。



若いのにすごいなぁと思っていたけど。



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