冷酷王子は子リス姫を愛でる
ジェードはどうやらここの常連らしく、ほとんどの兵士が顔見知りのようだった。



「ファーガス隊長、手合わせ‼︎」

「また負けて泣くのはお前だぞ?」

「泣きませんっ‼︎」

「すみません、正妃様。ここまでジェードを送っていただいて」



見ていたいならば安全なフェンスの外に出て欲しいと言われた。



後ろに控えていたジョアンとリーナとフェンス越しにジェードを見る。



さすが7歳のジェード。



ただ、何度倒れても立ち向かって行くのだから、根性はとてもあるのだろう。



「ファーガス隊長に遊ばれてるみたいですね」

「そうね、でも努力はすごい…。私も見習わなければね」

「キャサリン様は十分努力なされてます‼︎」



ケガをしないかソワソワしていた。



偉い、ジェード…。



「正妃様、お待たせいたしました」

「好きで見ていただけなので。ジェードは邪魔になっていませんか?」

「兵士たちに可愛がられていますよ。たまにイタズラして、追いかけられていることもありますが」



ふふっ、さすが7歳ね。



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