冷酷王子は子リス姫を愛でる
しばらく抱きしめ合って、ソファーに移動して膝の上に乗せる。



「リーナは?」

「もう下がってもらったんです。寝るだけだから」

「そうか」

「アンドリュー様?」

「ん?」

「お顔が疲れてる…」

「あぁ、疲れた」



ギュッと抱きつかれ、暖かい癒しの魔法。



いつも思うが、やっぱりすごいな、この力は。



「助かった」

「ふふふっ、お役に立てた?」

「あぁ、ありがとう」



ペタッと俺にくっつき、頭を撫でたら抱きつく力が強くなる。



甘えたいのか?



「あまり可愛いことをするな。自制が効かなくなる」

「自制が?」

「アレンに忠告を受けているからな。今子どもができるとキャシーの浮気が疑われるからなと」

「んなぁ⁉︎そ、それも、そうですね…」

「寂しかったか?」

「とっても、寂しかった…」



満たされていく。



もうこのままここにいたいな…。



キャシーのそばにずっといて、片時も離れたくない…。



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