冷酷王子は子リス姫を愛でる
なんてステキな習わし。



アンドリュー様の右目と左目…。



「一生身に着けます…。離さない」

「その黒は嫌われるのではないか?」

「私が気に入れば問題ないですっ‼︎私もアンドリュー様の誕生日には、同じ物を贈りたい…」

「茶色い石か?」

「はいっ‼︎でも、私の瞳も好まれないから…」

「俺は気に入ってるので問題ないな」



大好き、アンドリュー様。



お城に戻ったら、茶色い宝石を探そう。



あぁ、離れたくない…。



このまま一緒にいたい…。



「少しばかり移動するぞ。風邪をひかせるわけにはいかない」

「はい…」



帰るのかと思った。



目を閉じて、一瞬で別の空間。



ここはどこ…?



「ここは…?」

「俺がこちらで滞在している部屋だ」

「シュナウトではなかったのですね」

「魔力が足りない。シュナウトまで飛べる自信がない」



だからさっき、私の力で癒したのか。



アンドリュー様が魔力に不安を感じるなんて…。



ここからの移動は、相当魔力を消費するみたいね。



もう、飛んできてもらうのはやめよう…。



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