冷酷王子は子リス姫を愛でる
ファーガスは俺とアレンと同じ歳で、王立学校で仲良くなった。



爵位は低く、イジメの対象になっていたが、ファーガスは負けずに周りを見返した。



上級生とも模擬戦ができる大会で、見事に優勝。



魔法学でも成績上位。



妬んだ上位貴族の息子たちに何をされても黙っていたが、ある日突然俺の目の前にやって来てこう言った。



『私は将来、絶対あなたのお役に立ちます。王宮警備隊に入り、隊長になるのが夢です。なので、仲良くしてください。王子と仲良くすれば、鬱陶しいイジメからも解放されそうなので』



俺を怖がることなく話しかけ、さらに図々しくも友達にしてくれとバカ正直に話したファーガスを、俺はすぐに気に入った。



「なぜキャシーが食堂へ通うのを認めていた?」

「俺がそばにいて、正妃様に何かあると?」

「すごい自信だな」

「正妃様が訓練場へ来た時はちゃんとシールドも張っていたし、食堂では何も口にしないように何度も注意していた」

「違うな…。俺の妻が迷惑をかけた。すまない」



シールドなんて、相当魔力使ってるだろうに…。



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