冷酷王子は子リス姫を愛でる
だけど、やっぱり譲歩できない部分もある。



「ダメだ…」

「正妃様、すごく楽しそうだったなぁ…。働く者達もやっと心を開いてきたところだったのに…。今やめたら、『姫の気まぐれ』だと思われるだろうな…かわいそうに…」

「ダメ…」

「アンディがこんなに頭の固いヤツだったとは残念だ…」

「…………」

「ハァ…。兵士たちになんて説明すればいいんだ…」

「王太子殿下がダメだと言っていると言っとけ」

「ケチ…」



け、ケチ…。



まぁ、キャシーを外に出したくはないし?



ファンなんか微塵もいらないし。



「正妃様が来るなら、俺がガッチリマークしておくんだけど…」



ファーガスのシールドだって絶対に安全というわけではないし‼︎



うん、ダメだ。



譲れない…譲れないのだ‼︎



「あぅぅぅ…」

「残念だ…」

「もう、わかった‼︎許せないけど、許すしかないのかもしれない…」

「おぉ、ありがたい」



キャシーの日は、ファーガスが責任を持って面倒を見るそうだ。



あぁ、兵士にキャシーを盗られた気分だ…。



これを、なんと説明したらいいのか…。



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