冷酷王子は子リス姫を愛でる
親になる
【キャサリン】



今日は唐揚げの日。



たくさんのお肉と、たくさんの油。



「いい匂い〜‼︎」

「正妃様、味見なさいますか?」

「ごめんなさい。決められたものしか口にしてはいけない約束なの…」

「そうですよね…。すみません、お立場を忘れておりました」



ここでの味見は禁止。



知らぬ間に毒でも入っていたら、責任を取るのはファーガス隊長なので。



私の命が狙われるのは当たり前のことなんだと、ちゃんと理解した。



だから私も食べないし、ここで働く兵士の奥さんたちも納得してくれてる。



「私の代わりに食べてみて‼︎」

「はい‼︎」



どうやら、ショーユを使ったメニューは兵士さんたちに好評のようだ。



最近では『パンより米の方が力が出る』なんて言う若い騎士さんもチラホラいて。



ごはんメニューが充実してきた。



何気にごはんブームだったりするのです。



「おいしいー‼︎これはごはんですね‼︎」

「よかった。よろこんでくれるかしら?」

「もちろんですよっ‼︎」



すごく楽しい。



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