冷酷王子は子リス姫を愛でる
ルイに布団をかけなおし、向かいに座るアレン。



「ワインでも?」

「眠れるならな」

「なになに?キャサリン様の顔が浮かんで寝れないとかぁ?」



冷やかすようにそう言われたけど、確かにそうだ。



今頃は夢の中なんだろうとか、明日は何をするのかとか。



「会いたいと思うのは、おかしいんだろうか…」

「正常だよ、それが」



そう言い残し、ワインを取りに行ったアレンには、感謝している。



自分から婚約者たちの部屋に行くのはダメだと言われてしまい、滅多に自分から会いに行けない。



アレンに頼んでる伝言や彼女とのやりとり。



アレンが行くことも、本来ならばおかしなことなのに。



しばらくすると、ワインと一緒に冊子のようなものを持って来た。



「王家御用達の宝石デザイナー一覧と、デザイン画」

「ん」

「でもさぁ、そろそろ他の姫たちに会わないとまずいんじゃない?」



まだ結婚していないので、平等に扱えと。



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