冷酷王子は子リス姫を愛でる
他のヤツなんか帰してもいいのに。



全く興味が湧かない。



「面倒だろ」

「いやいや、それで本命を守れるなら安いもんでしょうよ」

「そんなものか?」

「アンディは女関係に疎いからねー」



ふたりでワインを飲みながら、これからの計画を立てる。



仕方なく、他のヤツらにも会いに行くしかないようで、気分はよくない。



「それに、最近調子良さそうだし」

「体か?そうでもない」

「まぁ、キャサリン様が滞在してるんだし、最悪の事態はありえないかな?」



相変わらず溢れている魔力は、全部のピアスの石で抑えられているけど…。



最近魔力を放出してないから、そろそろ危ない気がする。



「でもさ、変わった姫様だよね」

「どこがだ?」

「欲しい物が炊事場って…、普通ならドレスとか宝石じゃない?」

「まぁ、な」



子猫のために死んでもいいとか、確かに変わっているかもしれない。



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