てんとう虫のサンバ



ほら、もうばあちゃん家。
高層マンション33階の
スウィートルーム。
えっ?普通だって?
「あんまオイラん家
バカにしてんじゃね~ぞ」
ちなみにばあちゃん家の隣は
「水あか子」ん家。
あっ、やべぇ、
そろそろお茶の葉を
排出する時間だ!
一旦家に戻るよ!
「ちゃっと待ちなさい、葉太郎!」
「どうしたのさ、ばあちゃん」
「これ持っていきなさい!!はいよっ!」
そういってばあちゃんは
その場で自分のささくれをむき、
オイラにそれを渡した。
「いつか役に立つときが
来るんだからよっ!」

ふぁさふぁさふぁさふぁさ~~

ばあちゃんがまだ話している
途中なのに
我慢しきれなくて
お茶の葉を排出してしまった。
「あれま~その年でおもらしかいなっ!
まっいいや、
それ、もらってくね」
そう言うとばあちゃんは
オイラのおしりの下で手をかまえ
排出されているお茶の葉を
嬉しそうに
持って行った。




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