ハッピーアイスクリーム
「パンケーキ食べようとしてた?」

「美味しそうだなーとは思ったんだけど、さすがに食べ過ぎかな、と」

私は自分のお腹をさすりながら嘆く。
ていうか、メニュー看板を凝視していたのを見られていて恥ずかしい。
でもでも、すっごく美味しそうなパンケーキに私は心惹かれている。何度もメニュー看板を見てしまうもの。

「じゃあさ、半分こしようよ。俺走ってきたからお腹すいた」

「は、半分こ?!」

今日会ったばかりの瞬くんとパンケーキ半分こするの?
え、え、え、そういうの有りなの?
これって普通?

私の動揺をよそに、瞬くんはお店の自動ドアをくぐる。

「行こう」

「う、うん」

私は小走りで後に続いた。

ポップなメニュー看板の通り、店内もとても可愛らしい。見渡すとカップルが多く、何故だか私は緊張してしまう。

瞬くんと二人、もしかしてカップルに見えたりするのかな?

ちらりと瞬くんを見る。
背が高くてスラッとしていてフォーマルスーツがとてもよく似合っている。
端正な顔立ちなのに、笑うと優しい感じが少し幼く見えてそのギャップがかっこ可愛い。

って、そんなことを考えてしまった自分に恥ずかしさを覚え、私は打ち消すようにブンブンと頭を振った。

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