【女の事件】十三日の金曜日
第10話
久通の実家では、久通が家に帰らなくなったので家族が困り果てていた。
久通がふきこと離婚することを決意して家出をしたのと同時に、久通とふきこの離婚で広永さんカタのめんもくがまるつぶれになってしまうことを恐れていた両親は『ふきこさんを久秀と再婚させれば、広永さんのめんもくが保てる。』考えていたが、久秀がふきことひろつぐにも暴行を加えていたので危ないと判断してやめた。
あつこは、お見合いをしても『あの人はイヤ!!』とか『あの人はお給料が少ない。』とか『専業主婦で床の間にかざってほしい!!』などとわがままばかりをこねていたので、結婚を断念することにした。
両親は、あつこに対して『明日からシューカツしなさい!!』と怒って突き放した。
久秀は、川之江で暮らして行くことが苦痛になったので、知人に頼んで京都以東のうーんと遠い町にある工場で住み込みで働く方に転向させることを決めたので、両親の気持ちはものすごくあせっていた。
この日の夜、両親は寒川町で暮らしている父親の妹の一人息子でオイゴのひろのり(33歳・郵便局契約社員)を呼んで晩ごはんを食べながら今後のことについてお話をすることにした。
その日の夕方6時50分頃のことであった。
家の食卓には、グリーンサラダとフクシンヅケが入っている入れ物が置かれていた。
お手製のカレーが出来上がったので、あつこは家族が食べるカレーを用意していた。
家の食卓には、両親とひろつぐとあつことひろのりとひろのりの母親がいた。
あつこが作ったカレーライスが出来上がった時、ふきこが祖父の介護を終えたので、みんなで晩ごはんを食べることにした。
父親は、カレーライスを食べながらひろのりにこの先どんな人生を送りたいのかを聞いていた。
「ひろつぐ…ひろつぐはいくつになったのかなぁ?」
「いくつって…」
「ひろつぐはいくつになったのかと聞いているのだ!!答えろ!!」
父親が怒った声で言うたので、ひろつぐの母親が困った表情で父親に言うた。
「兄さん…ひろつぐは33なのよ…」
「オドレは口をはさむな!!」
「あなたやめて!!ごめんね…ごめんね…」
「義姉さん…兄さんは一体何に目くじらを立てているのよ…結婚の話は、まだ早すぎるっていうているのよ。」
「それじゃあいつになったら結婚のことを考えるのだ!!」
「兄さん!!ひろのりは契約社員ではしたガネのお給料だから、結婚はできないというているのよ…はしたガネのお給料でどうやってお嫁さんを養って行くのよ!?」
「やかましいオドレ!!いいわけばかりを言うな!!いいわけばかりを言うからひろのりは契約社員のままなのだよ!!いいわけばかりを言うからお給料が少ないのだよ!!」
「あなた!!やめて!!」
「やかましい!!オドレは口をはさむな!!オラあつこ!!なんだこの味付けは!!ワシをグロウしているのか!!こんなもん棄ててしまえ!!」
父親は、あつこが作ったカレーを床にブチ曲げてふみつけたあと、家を飛び出して行った。
母親は、もうしわけない表情でひろのりに言うた。
「ごめんなさい…ひろのりさん…おじさまが急に怒りだしてしまってごめんなさい…」
「…………」
ひろのりの母親は、もうしわけない表情で久通の母親に言うた。
「ごめんなさい…兄さんのキゲンをそこねてしまってごめんなさい…」
端にいたひろのりは、つらそうな声で言うた。
「もういいのです…」
「もういいのですって…それじゃあどうするのよこの先…」
「ぼくは、いいわけばかりを言うから契約社員のままでお給料ははしたガネしかもらえんのや!!」
「何を言っているのよ!!」
ひろのりは、ねくらな声で自分の結婚には希望なんかないと言うた。
「ぼくは、契約社員だからどんなにがんばっても11万円のお給料しかもらえないのだよ!!結婚したくても、日本の国では結婚に希望なんかないのだよ!!」
「ひろのり!!なんでそんな後ろ向きなことばかりを言うのかしら!!おばさんたちはひろのりが正社員になれるようにと思って一生懸命になって応援しているのに、どうしてそこであきらめてしまうのよ!!契約社員でも休まずに出勤して与えられた仕事を続けて行けば正社員として登用してもらえるのよ!!それよりも、おばさんたちはものすごく困っているのよ!!ひろのりに結婚できるチャンスを与えてあげたいと思って、ふきこさんを紹介しようと思っていたのに、そんな後ろ向きな考えじゃあいかんねぇ!!」
「契約社員のぼくに、結婚チャンス…フン、バカげてるよ…」
ひろのりがひねくれた声で言うたので、久通の母親は思いきりキレていた。
「それじゃあ、いつになったら結婚のことを考えるのかしら!!」
「そのうちに考えるから…」
「ひろのりさん!!」
「ひろのり…お願いしますと言いなさい!!」
ひろのりの姉は、ひろのりの頭を両手で強引につかんだ後、久通の母親の前で何度も繰り返して『お願いします。』と言わせた。
「お願いします…お願いします…義姉さん…ひろのりは心の底からお願いしますと言っています…お願いします…お願いします…ふきこさんと結婚したいです…お世話をしてください…お願いします…」
久通の母親は『わかったわ…』とやる気のない声で言うたあと、シブシブとした表情でふきこをひろのりと再婚させるためのお世話を引き受けた。
ひろのり自身は、母親から強引に頭を下げられてお願いをしていたので、ホンネは『契約社員なのに…お給料が低いのに…』と心の奥でいじけていた。
久通の両親は、入江家の親類の子息とふきこが再婚をすれば、広永さんカタのめんもくをどうにか保てると思っていたので、早いところ問題をシュウソクさせたいと思って、あせっていた。
ふきこは、ハンロンすることができないまま、久通の両親からお願いを聞くより他はなかった。
久通がふきこと離婚することを決意して家出をしたのと同時に、久通とふきこの離婚で広永さんカタのめんもくがまるつぶれになってしまうことを恐れていた両親は『ふきこさんを久秀と再婚させれば、広永さんのめんもくが保てる。』考えていたが、久秀がふきことひろつぐにも暴行を加えていたので危ないと判断してやめた。
あつこは、お見合いをしても『あの人はイヤ!!』とか『あの人はお給料が少ない。』とか『専業主婦で床の間にかざってほしい!!』などとわがままばかりをこねていたので、結婚を断念することにした。
両親は、あつこに対して『明日からシューカツしなさい!!』と怒って突き放した。
久秀は、川之江で暮らして行くことが苦痛になったので、知人に頼んで京都以東のうーんと遠い町にある工場で住み込みで働く方に転向させることを決めたので、両親の気持ちはものすごくあせっていた。
この日の夜、両親は寒川町で暮らしている父親の妹の一人息子でオイゴのひろのり(33歳・郵便局契約社員)を呼んで晩ごはんを食べながら今後のことについてお話をすることにした。
その日の夕方6時50分頃のことであった。
家の食卓には、グリーンサラダとフクシンヅケが入っている入れ物が置かれていた。
お手製のカレーが出来上がったので、あつこは家族が食べるカレーを用意していた。
家の食卓には、両親とひろつぐとあつことひろのりとひろのりの母親がいた。
あつこが作ったカレーライスが出来上がった時、ふきこが祖父の介護を終えたので、みんなで晩ごはんを食べることにした。
父親は、カレーライスを食べながらひろのりにこの先どんな人生を送りたいのかを聞いていた。
「ひろつぐ…ひろつぐはいくつになったのかなぁ?」
「いくつって…」
「ひろつぐはいくつになったのかと聞いているのだ!!答えろ!!」
父親が怒った声で言うたので、ひろつぐの母親が困った表情で父親に言うた。
「兄さん…ひろつぐは33なのよ…」
「オドレは口をはさむな!!」
「あなたやめて!!ごめんね…ごめんね…」
「義姉さん…兄さんは一体何に目くじらを立てているのよ…結婚の話は、まだ早すぎるっていうているのよ。」
「それじゃあいつになったら結婚のことを考えるのだ!!」
「兄さん!!ひろのりは契約社員ではしたガネのお給料だから、結婚はできないというているのよ…はしたガネのお給料でどうやってお嫁さんを養って行くのよ!?」
「やかましいオドレ!!いいわけばかりを言うな!!いいわけばかりを言うからひろのりは契約社員のままなのだよ!!いいわけばかりを言うからお給料が少ないのだよ!!」
「あなた!!やめて!!」
「やかましい!!オドレは口をはさむな!!オラあつこ!!なんだこの味付けは!!ワシをグロウしているのか!!こんなもん棄ててしまえ!!」
父親は、あつこが作ったカレーを床にブチ曲げてふみつけたあと、家を飛び出して行った。
母親は、もうしわけない表情でひろのりに言うた。
「ごめんなさい…ひろのりさん…おじさまが急に怒りだしてしまってごめんなさい…」
「…………」
ひろのりの母親は、もうしわけない表情で久通の母親に言うた。
「ごめんなさい…兄さんのキゲンをそこねてしまってごめんなさい…」
端にいたひろのりは、つらそうな声で言うた。
「もういいのです…」
「もういいのですって…それじゃあどうするのよこの先…」
「ぼくは、いいわけばかりを言うから契約社員のままでお給料ははしたガネしかもらえんのや!!」
「何を言っているのよ!!」
ひろのりは、ねくらな声で自分の結婚には希望なんかないと言うた。
「ぼくは、契約社員だからどんなにがんばっても11万円のお給料しかもらえないのだよ!!結婚したくても、日本の国では結婚に希望なんかないのだよ!!」
「ひろのり!!なんでそんな後ろ向きなことばかりを言うのかしら!!おばさんたちはひろのりが正社員になれるようにと思って一生懸命になって応援しているのに、どうしてそこであきらめてしまうのよ!!契約社員でも休まずに出勤して与えられた仕事を続けて行けば正社員として登用してもらえるのよ!!それよりも、おばさんたちはものすごく困っているのよ!!ひろのりに結婚できるチャンスを与えてあげたいと思って、ふきこさんを紹介しようと思っていたのに、そんな後ろ向きな考えじゃあいかんねぇ!!」
「契約社員のぼくに、結婚チャンス…フン、バカげてるよ…」
ひろのりがひねくれた声で言うたので、久通の母親は思いきりキレていた。
「それじゃあ、いつになったら結婚のことを考えるのかしら!!」
「そのうちに考えるから…」
「ひろのりさん!!」
「ひろのり…お願いしますと言いなさい!!」
ひろのりの姉は、ひろのりの頭を両手で強引につかんだ後、久通の母親の前で何度も繰り返して『お願いします。』と言わせた。
「お願いします…お願いします…義姉さん…ひろのりは心の底からお願いしますと言っています…お願いします…お願いします…ふきこさんと結婚したいです…お世話をしてください…お願いします…」
久通の母親は『わかったわ…』とやる気のない声で言うたあと、シブシブとした表情でふきこをひろのりと再婚させるためのお世話を引き受けた。
ひろのり自身は、母親から強引に頭を下げられてお願いをしていたので、ホンネは『契約社員なのに…お給料が低いのに…』と心の奥でいじけていた。
久通の両親は、入江家の親類の子息とふきこが再婚をすれば、広永さんカタのめんもくをどうにか保てると思っていたので、早いところ問題をシュウソクさせたいと思って、あせっていた。
ふきこは、ハンロンすることができないまま、久通の両親からお願いを聞くより他はなかった。