【女の事件】十三日の金曜日
第20話
ふきこたちは、煮え切らない気持ちを抱えたまま生活を続けていたので、家庭内の人間関係は極限まで悪化して行こうとしていた。

ふきこは、5月に支給されるお給料(4月分)から減額されることになったので、3月いっぱいでパートをやめて専業主婦になった。

3月いっぱいでJAのお仕事をやめて婚約者の彼と結婚する予定だったゆかこは、まさのりの母親から『好きと結婚は違う!!』と怒鳴られたので、イヤイヤお見合いをすることになった。

ゆかこは、3月頃からお見合いをしていたけど、『あれもイヤこれもイヤ…』と言うてワガママばかりこねていたので、まさのりの母親は思い切りキレてしまった。

まさのりの母親は、ゆかこに『下分で暮らしている知人夫婦から5000万円を借り入れたから…』と言うてから『知人夫婦の長男と結婚しなさい!!』と命令を下した。

母親は、まさのりのお給料が大きく減らされたこととたけのりが勤務している工場が経営者の自己都合で2018年3月31日を持って閉鎖することが決まった上に、お給料も大きく減らされたから生活が苦しくなったので、金回りのいいお見合い相手の家のゼニをもらうことを決めていた。

ゆかこは、おばの命令にしたがう形で井口の家の長男の井口あきひろ(34歳・ガソリンスタンド店長)と結婚をして、家庭に入ることになった。

まさのりの母親は、ゆかこが言うことを聞いてくれたことと、ふきこが専業主婦になることと、井口の家の大金で暮らして行くことができると思い上がっていたので、ゴーマンになっていた。

そうしたことが原因で、新たな悲劇が始まった。
< 20 / 39 >

この作品をシェア

pagetop