【女の事件】十三日の金曜日
第29話
「イヤァァァァァ!!イヤァァァァァ!!やめて!!やめて!!やめてイヤァァァァァ!!」

深夜11時50分頃に、屋島のケーブルカーの山頂駅の駅舎の跡地で深刻な事件が発生した。

ウェディングドレス姿でパールガーデンから飛び出して行方不明になっていたふさこは、パールガーデンから7~8キロ先の道路で、ラチされた後、車で連れ回されていた。

そして、屋島ケーブルカーの山頂駅跡地に全身ワニガメの甲羅のもようでペイントされている男10人に引っぱられて行った。

「イヤ…イヤ…」

ふさこは、ワニガメの甲羅のペイント男のひとりが持っていた白い煙が上がっているはんだゴテでイカクされた。

「イヤ…イヤ…イヤ…」

ふさこは、口に手拭いをかまされた後に刃渡りの鋭いナイフでウェディングドレスをズタズタに切り裂かれて、ボロボロに傷つくまで集団で犯された後、駅舎跡のトイレに放置された。

そして、10月2日の朝10時過ぎのことであった。

屋島山頂の駐車場に、香川県警のパトカー20台と高松市の消防本部の救急車1台が駐車していたので、物々しい雰囲気に包まれていた。

屋島のドライブウェイ(有料道路)に香川県警のパトカーがけたたましいサイレンを鳴らして走っていた。

香川県警の捜査1課の刑事たちと鑑識警察官たちが次々とケーブルカーの駅舎の跡地へ向かっていた。

駐車場には、ケーサツ消防車両に加えて、香川岡山と関西のテレビ局や新聞社の車両が駐車していた。

この時、備讃瀬戸放送のテレビ局の男性記者がものすごく怒った声で現場リポートをしていた。

そんな中、屋島の山頂の駐車場にニッサンシーマの香川県警のパトカーがけたたましいサイレンを鳴らして到着した。

「ああ…ふさこ…ふさこ…」

この時、ふさこと別れたひろのりがパトカーから降りて来た。

そこへ、ボロボロに傷ついてしまったふさこがストレッチャーに載せられて救急隊員たちと一緒に出てきた。

「ふさこ!!ふさこ!!ふさこ!!」

ボロボロに傷ついてしまったふさこは、弱々しい声で『ひろのりさん…ひろのりさん…』と言った後に目を閉じた。

「ぼくも行きます!!」

ひろのりは、ふさこのそばにいたいので救急車に乗り込んだ。

この後、トヨタハイエースワゴンの高松中央消防署の救急車がより強烈なサイレンを鳴らして屋島山頂を出発した。

現場では、警察による現場検証が行われていた。

この時であったが、駐車場から500メートル先の松の木の影で、久通が隠れていた。

久通は、もしかしたら疑われているのではないのかと想っていたので、ものすごくおびえていた。

ふさこが連れ去られて強烈なレイプの被害を受けた事件を境にして、家族関係がおかしくなってしまった。

この時、新たな悲劇が始まった。
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