愛プチ
「お前、兄貴にはこの事絶対言うなよ・・。」

部屋をでていく前に美月君が我に返ったように私を睨んだ。

ゲームの熱が冷めたら通常運転に戻るのね・・。
そんなに睨まなくても・・さっきまで目キラキラさせてたのに・・。

「この事・・ってゲーム一緒にしたことですか?」

「そう。あと俺がゲームめっちゃしてる事とかも。
とにかく余計な事は喋んな。」

仲が悪いわけじゃなさそうなのに、恥ずかしいんだろうか・・。
まあ別に私も普段隼人さんと喋らないし昨日のあれで警戒もしてるから、問題はないと思うけど。

ペコリと頭を下げて部屋を出た。

なんだか、不思議な時間を過ごしたような気がする。

ご飯を食べて一息ついていると進藤さんからケータイに連絡が入った。

”金曜日仕事終わりにご飯でもどう?”

ケータイの画面をみて飛び跳ねる。
次のデートのお誘いだ。
嬉しい嬉しい嬉しい!
でも、まだトラウマは克服してない・・。

いや、金曜日まで時間あるし、それに美月君にも手伝ってもらうし、なんとかなるでしょ。
いや、なんとかしてみせる・・。

”是非!楽しみです!”
すぐに進藤さんに返信をした。
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