愛プチ
そのあと、電話もメッセージも通じず、一方的に別れを告げられた私はかなりひどく落ち込んだ。
ホテルでの別れ方は告げずに、ただ一方的に突然振られた事だけを、友達には報告した。
アイプチのおかげで自分の顔を好きになれたのに、アイプチのせいで嫌いになるなんてこんなに皮肉な事、あるんだろうか。
どん底の私を友達は皆励ましてくれた。
ある日友達が私と会いたいと言っている女の子の友達がいるという事で、気分転換になるかもしれないと思ってテンションは上がらないまま試しに会ってみた。
待ち合わせ場所に行くと友達はいなくて、私と会いたいと言っていると聞いていた女の子だけが待っていた。
「あなたが、亜由美って子?」
やけにとげとげしい話方だと思ってすぐに違和感を覚えたのを今でも鮮明に思い出せる。
そしてそんな全く面識のない彼女が発した言葉は私にとっては信じたくないものだった。
「あきらと付き合ってたんだよね?
なんで振られたのか分かんなくってしつこく連絡してるみたいだけど、そういうの本当に迷惑だからやめてよね。
大体、二重だって騙してた自分が悪いんでしょ?自業自得じゃん?
ちょっと前に、何人かで集まったときに後輩が卒アル持ってきててさー、あんたの卒業写真乗ってたんだけど、ぜんぜん顔違うし皆に爆笑されてあきらめちゃくちゃいじられて恥ずかしそうにしてるのすごい可哀相だったよ?
振られた理由教えてあげよっか?
ブスだからだよ?
あの時あきら相当ショック受けてたみたいだから私が慰めてあげたんだけど、そこで私の事すきになっちゃったみたい。
私は天然のぱっちり二重だからそりゃ私のほうがいいよね。
すっぴんでも可愛いだもん。
とにかくこれ以上私達の邪魔しないで。
それだけ言いに来ただけだから。」
思ってもみなかった展開に足の震えが止まらなかった。
あきら君は一か月前に私の一重のときの卒業写真をみて幻滅したんだ。
そしてそのときからこの女の子の事を好きになって、それで別れたくなったんだ。
別れる決定的なきっかけが欲しくてずっと私にすっぴんを見せてほしいとせがんできていたのだ。
立ち尽くして何も言えない私に何も言い返せないのかよと、捨て台詞を吐き、彼女は去っていった。
別れてから2回ほどメッセージを送って1回電話をしてみたが、つながらなくてすぐに諦めたので、しつこくつきまとっているというのはあきらくんが盛って彼女に私の話をしたのだろう。
あの後どうやって立ち直ったのか今はよく思い出せないが、とにかく家に帰って体中の水分がなくなるんじゃないかと思う程泣いた事は覚えている。
あきらくんとの共通の友達も何人かいたので、私の友達も大まかな別れた理由は知っていたかもしれないが、皆あえてそこに触れずに傍にいてくれたことが私には救いだった。
あの時おばあちゃんにもかなり慰めてもらった。
日常生活に支障をきたす程のトラウマはなくなったが、それ以降アイプチなしでは人前にでられなくなった。
ホテルでの別れ方は告げずに、ただ一方的に突然振られた事だけを、友達には報告した。
アイプチのおかげで自分の顔を好きになれたのに、アイプチのせいで嫌いになるなんてこんなに皮肉な事、あるんだろうか。
どん底の私を友達は皆励ましてくれた。
ある日友達が私と会いたいと言っている女の子の友達がいるという事で、気分転換になるかもしれないと思ってテンションは上がらないまま試しに会ってみた。
待ち合わせ場所に行くと友達はいなくて、私と会いたいと言っていると聞いていた女の子だけが待っていた。
「あなたが、亜由美って子?」
やけにとげとげしい話方だと思ってすぐに違和感を覚えたのを今でも鮮明に思い出せる。
そしてそんな全く面識のない彼女が発した言葉は私にとっては信じたくないものだった。
「あきらと付き合ってたんだよね?
なんで振られたのか分かんなくってしつこく連絡してるみたいだけど、そういうの本当に迷惑だからやめてよね。
大体、二重だって騙してた自分が悪いんでしょ?自業自得じゃん?
ちょっと前に、何人かで集まったときに後輩が卒アル持ってきててさー、あんたの卒業写真乗ってたんだけど、ぜんぜん顔違うし皆に爆笑されてあきらめちゃくちゃいじられて恥ずかしそうにしてるのすごい可哀相だったよ?
振られた理由教えてあげよっか?
ブスだからだよ?
あの時あきら相当ショック受けてたみたいだから私が慰めてあげたんだけど、そこで私の事すきになっちゃったみたい。
私は天然のぱっちり二重だからそりゃ私のほうがいいよね。
すっぴんでも可愛いだもん。
とにかくこれ以上私達の邪魔しないで。
それだけ言いに来ただけだから。」
思ってもみなかった展開に足の震えが止まらなかった。
あきら君は一か月前に私の一重のときの卒業写真をみて幻滅したんだ。
そしてそのときからこの女の子の事を好きになって、それで別れたくなったんだ。
別れる決定的なきっかけが欲しくてずっと私にすっぴんを見せてほしいとせがんできていたのだ。
立ち尽くして何も言えない私に何も言い返せないのかよと、捨て台詞を吐き、彼女は去っていった。
別れてから2回ほどメッセージを送って1回電話をしてみたが、つながらなくてすぐに諦めたので、しつこくつきまとっているというのはあきらくんが盛って彼女に私の話をしたのだろう。
あの後どうやって立ち直ったのか今はよく思い出せないが、とにかく家に帰って体中の水分がなくなるんじゃないかと思う程泣いた事は覚えている。
あきらくんとの共通の友達も何人かいたので、私の友達も大まかな別れた理由は知っていたかもしれないが、皆あえてそこに触れずに傍にいてくれたことが私には救いだった。
あの時おばあちゃんにもかなり慰めてもらった。
日常生活に支障をきたす程のトラウマはなくなったが、それ以降アイプチなしでは人前にでられなくなった。