愛プチ
リビングに行くと、机の上には美味しそうなホットサンドがお皿に盛り付けられていた。

ゴクリと思わず唾を飲み込む。

「お、美味しそう・・・いいんですかほんとに食べて・・。」

「冷めないうちに早く食え。」

いただきますと手を合わせてまだあたたかいホットサンドを頬張った。

「お、おいしい〜・・徹夜明けに沁みる・・・。
隠し味のマスタードがたまりませんね。」

「黙って食えよ。」

そういった美月君の顔はかなり嬉しそうで満更でもなさそうである。

本当に美味しくてあっという間にぺろりとたいらげてしまった。

おいしいホットサンドのおかげで最悪な朝が少し和らいだ。
相変わらず進藤さんからの連絡は来ていないが、来ないかもしれないという覚悟はできている。

「おい、食べ終わったんだから一服したらすぐ俺の部屋こいよ。
こないだの約束守ってもらうから。」

本当に四六時中ゲームばっかだな。
これだけ楽しみにされたなら私も全力で迎え打たなければならない。

「バムバニに関しては私敵なしなので。
覚悟して下さいね。」

「のぞむとこじゃん。やってみろよ。」

自信満々にそういった彼が、この後私にコテンパンにされたのはいうまでもない。
< 38 / 45 >

この作品をシェア

pagetop