夢を見たの。
夢を見たいの。
君と私が想い合っている夢。
見れたなら、私はもうその夢から覚めたりはしないわ。現実じゃなくてもいい。二人で幸せになりましょう。
あぁ、でも、見させてはくれないのね。
きっともう諦めるしかないわ。でも、実は、本当はずっと分かっていたのよ。
ねぇ、次に見るならどんな夢かしら。
君との夢はもう見れなくていいの。
その代わり、とびっきり愉快な夢が見たいわ。
あまーいスイーツに囲まれる夢なんてどうかしら。ああ、でも、味はしないのよね。
それなら、コメディ映画でも見に行きましょうか。ああ、でも、現実で見る方が早いわね。
それなら、うーん、そうね。遊園地に行く夢ならいいんじゃないかしら。勇気が出なくて実際には乗ったことないけれど、ジェットコースターのスリルは夢でも味わえるし、いつもは列が長くて乗れない観覧車にも、夢でならすぐに乗れるわ。高いところからの景色はきっと最高よ。
……あぁ、ずっと、君との夢がちらついてしまうの。
早く、早く夢が見たいわ。
君の出てこない夢。
君がいなくても、私は幸せにしてるの。君といるとき以上に笑顔でいられるの。
あぁ、なんて素晴らしい夢。
今日は、もうそろそろ寝てしまいましょう。
きっと、きっといい夢が見られるわ。
また明日。おやすみなさい。
Fin .