23時41分6秒

彼の頬に手を伸ばそうとしてハッとする。


父親と中身が違おうが同じ血が流れている。

忘れてはいけない。
彼は憎い父親の息子だ。


私は母を失い、復習を企てるような
悪い人間になってしまった。

そんな私とは対照的に、まっすぐに
育つことができた彼が、妬ましかった。
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