23時41分6秒



驚くのも無理はない。



まだ昨日のことのように憶えている
母の二回目の命日。



突然の雨に降られた私に
傘を差し出した男性。


まるで映画をスローモーションで
見ているかのような美しい光景。



今でもすぐに蘇ってくる。



あの時の映画の主人公の男性が
御曹司だなんて信じたくなかった。


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