一緒に居たいのは、俺だけ？

「ねぇ、何してるの？」

頭の中に、氷の様に冷たい声が響いた。
「誰だよ、うるせぇなぁ」
と、心の中で呟きながら、うっすら目を開ける。

小学生の頃から知ってるけど、話したこともない相手。
中谷凛がそこに佇んでいた。

「…別に。」

熟睡していた事の恥ずかしさと、何て答えていいのか分からないので、ついこちらもそっけなく答える。
凛は何も言わない。

「…何か用？」

今度はこっちが質問をする。

「別に。」

準備していたかの様な返事。
全く同じ言葉と、起こされた苛立ち、そして相変わらず冷たい凛の言い方にカチンとする。
「なんだ、こいつ。変な奴。」
また、心の中で呟き俺は目を閉じた。