クリスマスの奇跡
「ここどこ…?」
突然のことで頭が追いつかない。
傍では暖炉が赤々と燃えている、っていうかなんで暖炉?今どきみんなヒーターとかエアコンだとか使ってるのに珍しいなんて思っていたらガチャリと音がして飛び上がった。
ドアに目を向けるとそこには私と同い年くらいの男の子が立っていて…
「あ…」
「あんた誰?なんで俺の家にいるのさ」
そりゃあもう変なものでも見るような目でジロジロと私のことを眺めてきた。
当然だ、自分の家に全く知らない人が座り込んでいるのだから。
えっと…こういう時ってどうしたらいいの?!
「あっあの…ごめんなさい泥棒とかじゃないんですほんとに!信じて貰えないかも知れないんですけどサンタさんからもらった本を開いたら、突然その本が光りだして気付いたらここにいて…!」
あわてて説明したけれど男の子は怪しげに私のことを見てくる。自分でも話しながら嘘くさいなって思ったけど、本当のことなんだからどうしようもない。
「…なんかよくわからないけど、とりあえずお茶もってくるからそこ座ってて」
そう言って男の子はバタンとドアを閉めて出ていった。
そこ、と示されたところにはテーブルと椅子が整頓されて置いてある
ひとまず言われたように近い方の椅子へ座って男の子が戻るのを待つ
頭の中は疑問でいっぱいで、ぐるぐる考えているうちに男の子がお茶をもって戻ってきた。
2人分のティーセットを無言で並べ、自分も反対側の椅子に座る。
「で、もっかい説明してくんない?さっきのじゃちょっと理解できないからさ」
失礼な言い方にイラッとしたけれど、文句を言っていても仕方がない。彼に理解してもらうのが先だ。
そう考え直し、一息ついてから私は話し始めた
「」